工務店の後継者の土倉です。AIを仕事で使うときに一番大切なのは、使い始める前に「誰のアカウントで、どの情報を、どこに残すか」を決めておくことです。難しい技術の話ではありません。ルールを先に決めておけば、社員は安心して使えますし、お客様にも胸を張って説明できます。この記事では、最初に決めておきたいことを順番に紹介します。
アカウントは会社で持つ
まず、AIのアカウントは会社として契約し、会社で管理します。社員が個人で契約したアカウントで仕事をすると、その社員が辞めたときに、やりとりの記録が会社に残りません。
Claudeの場合、複数人で使うならチーム向けの契約にすると、誰が使っているかを会社で管理できます。一人で始める場合も、会社のメールアドレスで登録しておくと、後から引き継ぎやすくなります。
データと仕組みは自社のGoogleアカウントに置く
私が支援するときは、作った仕組みとデータを、お客様(工務店さん)のGoogleアカウントの中に置きます。私のアカウントに置くことはしません。こうしておけば、支援が終わった後も、データも仕組みも会社の手元に残ります。外部の誰かに頼らないと開けない状態を作らないことが、一番の守りになります。
AIに入れてよい情報と入れない情報
次に、AIに入れる情報の線を引きます。たとえば次のように分けると分かりやすいです。
- 入れてよい:面談メモの要点、間取りの希望、文面の下書き、計算の条件など
- 入れるときは名前を伏せる:お客様の名前、住所、電話番号が入った文章
- 入れない:マイナンバー、口座番号、免許証や住民票の画像、パスワード
迷ったら「この情報が外に出たら、お客様に謝りに行くことになるか」で考えてください。謝りに行くことになる情報は、AIに入れないのが基本です。
AIの設定も確認しておく
Claudeには、やりとりの内容をAIの学習に使うかどうかを選べる設定があります。仕事で使う前に、設定画面で確認しておきましょう。契約の種類によって初めの設定が違うことがあるため、契約したら一度見ておくと安心です。
社内ルールは紙1枚にまとめる
ルールは、細かく決めすぎると誰も読みません。紙1枚、5項目くらいにまとめるのがおすすめです。
- AIは会社のアカウントで使う。個人のアカウントで仕事をしない。
- お客様の名前や連絡先は、必要なときだけ入れ、できるだけ伏せる。
- マイナンバー、口座番号、身分証、パスワードは入れない。
- AIが作った文面や数字は、人が確かめてからお客様に出す。
- 迷ったら、使う前に責任者に聞く。
ルールの文章も、Claudeに「工務店の社員向けに、AI利用のルールを5項目で」と頼めば下書きを作ってくれます。それを自社に合わせて直せば十分です。
お客様に聞かれたときの答えも用意する
最近は、お客様から「AIを使っていますか」「私の情報はどう扱われますか」と聞かれることもあります。そのときに答えられるよう、短い説明を用意しておくと安心です。たとえば「文面の下書きや計算の確認にAIを使っています。マイナンバーや口座番号などの大切な情報は入れていません。お客様にお出しする内容は、必ず担当者が確かめています」といった形です。
ホームページのプライバシーポリシーに、AIの使い方を一文書き足しておくのも良い方法です。隠さずに説明できる使い方をしていることが、お客様の信頼につながります。
ルールは使いながら直す
最初に決めたルールが完璧である必要はありません。使っていくうちに、「この情報は入れてよいか」という質問が社員から出てきます。そのたびにルールに書き足していけば、会社に合ったルールに育っていきます。
自社のルールづくりに不安がある方は、無料診断でお気軽にご相談ください。今の情報の扱い方を伺い、無理のない決め方を一緒に考えます。
